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池井戸潤 「空飛ぶタイヤ」 [本]

下町ロケットがおもしろかったんで、最近、池井戸作品を次々読んでます。
「空飛ぶタイヤ」は、まだ記憶に新しい三菱自動車のリコール隠しを題材にしたお話。
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トラックの脱輪事故で女性が死んでしまった事故原因を「整備不良」と決めつけられ
経営危機においこまれた中小の運送会社社長が、巨大財閥系自動車会社の不正を
暴くべく奮闘するお話。幼い息子を残して妻の命を奪われた被害者の怒りもわかるし
広告出稿差し止めを武器に、週刊誌に不都合記事の差し止めるシーンは超リアル。
元広告担当だった私にはシチュエーションが目に浮かんでしまいますわ~。

結局、良識ある社員の内部告発で事態が急展開していく下巻の10章、11章あたりは
電車の中やのに、涙が出てしまいました。でも悪をやっつける爽快感もあります。
「正直に生きる」ことが一番大事というシンプルな事を再認識させられますね。
上下巻に分かれた長いお話ですが、一気に読み切ってしまう凄い小説!お勧めです!

私は見てないけど、2009年にWOWWOWで映像化して放送されたそうですね。
かなり際どいテーマなのに、よく実現したものだとびっくりですわ。



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伊坂幸太郎 「ゴールデンスランバー」 [本]

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以前ご紹介した「海賊とよばれた男」と同様、
第5回の本屋大賞を受賞した作品です。
映画化もされてたんで見た方も多いかな?
主人公がなぜか首相暗殺の爆弾テロ犯人に
仕立てあげられてしまい、逃げまわるお話。
不気味に静かにじわじわストーリーが進んで、
後半、一気に急展開していくのが最高やね。
でもなんといっても、伊坂作品の魅力は、
ウィットに富んだ会話のやりとり。
私の筆力では、その良さは表現できんので
ぜひ一度、ご自身で味わってほしいですわ。
あちこちに小ネタの伏線がちりばめられてて
小説の一番最後にも、それがつながってて
「おお!ここでこう来たか~!」という感じ。
甘酸っぱい不思議な読後感でした!



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百田尚樹 「海賊とよばれた男」 [本]

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読み終えたのでどうぞ、と元の上司・Nさんから送ってもらった「海賊とよばれた男」。
今年の本屋大賞1位受賞で大ヒットしてるんで、もう読んだ方も多いでしょうね。
出光興産の創業者・出光佐三さんがモデルの小説。とにかく凄い本です!感動です!

戦中・戦後にかけてこんなに熱い日本人がいて、世界を相手に戦ってたんですね。
次々襲いかかる困難にも信念を貫いて戦い続ける主人公の姿、まさに男の中の男!
百田さんの「永遠の0」より長い話ですが、私にはこっちの方が読みやすかったね。
ぜひぜひ、皆さんにもお勧めの本ですよ~!

【おまけ】
「永遠の0」の宮部さんがちょこっと登場する小ネタには、思わずニヤリでした~!



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百田尚樹 「永遠の0(ゼロ)」 [本]

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特攻隊として戦死した祖父・宮部久蔵の事を
調べる姉弟の物語。生き延びた元特攻隊員の
聞き取り調査をする中で祖父の様々な事実が
浮かび上がってくる・・・そんなお話です。
正直テーマも重いし、生々しい修羅場の話が
延々と続けられるので読むのはツライですが
宮部の素性が明らかになるにつれて、伏線が
つながっていきぐいぐい読まされますよ。

戦後、驚異的な経済復興を遂げた日本ですが
ほんの数十年前までは、こんな戦争で多くの
若者の命が奪われていたんですよね。
特に戦争末期の圧倒的劣勢の中でも兵士を
使い捨ての道具として戦地へ送り出し続けた
軍首脳部の話はとにかくやるせないです・・・。



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鈴木おさむ 「芸人交換日記 ~イエローハーツの物語~」 [本]

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今回の本レビューは「芸人交換日記」。
放送作家・鈴木おさむさんの話題作です。
イエローハーツという漫才コンビの2人、
30歳をすぎても鳴かず飛ばず状態。
「交換日記」のノートにお互いの本音を
書いてやりとりするという設定。
題名の通り、全編2人の日記形式です。

漫才は2人でやるもんやから相方の才能や
目指す方向の違いが見えるとキツイはず。
ましてや売れてないならなおさらやろね。
放送作家という現場の一番近くにいる作者
だからこそ書けたリアルな本と思います。
口語調の文体なんでスラスラ読めますし、
何よりも先のストーリー展開が気になって
一気に2時間ぐらいで読んでしまいました。

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池井戸潤 「下町ロケット」 [本]

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久しぶりの本レビュー。以前から気になってた、直木賞受賞の「下町ロケット」です。
宇宙航空科学開発機構のロケット開発をやってた主人公が、失敗の責任をとって
辞任し、実家の大田区の小さな町工場を継ぐところから物語が始まります。
大企業との特許訴訟や、銀行の資金繰りの話、従業員のモチベーションの話など、
次から次へと問題が起こるんやけど、どれもがリアリティーたっぷりですよ~!

とにかくストーリーが抜群におもしろいです!400ページ以上ある本ですけど、
一気に読んでしまいました。こんなにワクワクしながら本読むのは久しぶりです!
最後はハッピーエンドやけど、もう拍手喝采したい気分!

WOWWOWでドラマにもなってたようですね。レンタルDVD、見てみたいです!



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万城目 学「鴨川ホルモー」 [本]

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Blogつながりの、のりたまさんが
お勧めしてたんで、読んでみた本。
プリンセストヨトミの万城目学さんの
デビュー作品なんですね、これ。
ホルモーって何?と思うでしょうが
それはネタバレなんでご法度よね。
ぜひ本を手に取って確かめて下さい。
主人公は京大生ですが万城目さんも
京大出身なんですね。ちょっと納得。
トヨトミ同様トンデモな設定ですが、
おもろいんで許せてしまいますね。
サークル活動も、一方的な片思いも
下宿生活も青春が満載の一冊です。
お勧めですよ~!



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LOST Season 1~5 [本]

前回に続き、ブックオフで105円で買ったシリーズです(笑)
アメリカで2004年から2010年まで放映されたTVドラマ「LOST」。
シーズン1から6まであって、そのシーズン1の25話を本にしたのがこれです。
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興味本位で1冊目を買って読んだら面白かったので、2~5も一気に購入しました。
飛行機が無人島に墜落し、生存者48人が脱出のためにサバイバルしていくお話でして、
謎の巨大生物襲来、怪奇現象、仲間割れ、妊婦のお産・・・・次々と問題がおこります。
登場人物それぞれの抱える過去も描かれて、人物像や物語に奥行きを出してます。
5冊を一気に読んでしまう面白さでしたね。ただ、このシーズン1の5冊では、
物語は始まったばかりで、なんら解決してません。今後の展開が気になりますわ~。
結局、シーズン完結まで全部読まないと消化不良なんかなぁ・・・・。



タグ:LOST SEASON1
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涌井 学「感染列島」 [本]

2009年1月に公開された映画「感染列島」。そのノベライズ版の本を読みました。
未知の新型伝染症が日本中に広がって、バタバタ人が死んでいく悲惨な話なんですが、
インフルエンザ患者が200万人超、とかの昨今のニュースを聞くと他人事ではないね。
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地震や津波も怖いけど、こういう伝染病も目に見えないとこが怖いですわ。
愛する人が、感染して隔離されたまま、会うことも許されず死んでいく・・・・悲しすぎます。
でもこの作品、ストーリーに、かなり無理があって、突っ込みどころ満載です。
1,800円出して映画館で見た人は怒るかも。テレビの再放送で十分でしょう。
ちなみにこの本は、ブックオフで105円。・・・最近105円のしか読んでない私(苦笑)



タグ:感染列島
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万城目 学「プリンセス・トヨトミ」 [本]

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今回の本レビューは、映画公開中の
話題作品、プリンセス・トヨトミ。
荒唐無稽なトンデモ設定なんやけど
大阪人の東京に対する対抗意識とか
反体制でいちびりな、大阪の人なら
やりかねんかも・・・と思えます(笑)

歴史背景に詳しければ、登場人物の
名前の設定とかも楽しめるんやろね。
ちなみに本と映画では、旭と鳥居の
設定が逆になってるようですね。
堤真一さんの松平役はぴったりかも。

父親は息子に何を語り継ぐべきかを
改めて考させられた作品でした。
息子を持つお父さんは、ぜひ読んで
欲しい一冊です!


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